1年間、藍天城の仕事をしていて気付いたの
が、藍天の薫事長のみならず、スポンサーの
薫事長や総経理も含め、ほとんどのアポイン
トが今日、明日というスピードです。

最初のころは、「中国の役員って結構、暇な
んだな~」とか「せっかちだな~」ぐらいに
思っていました。

ところが、北京で長年仕事されている方々か
ら教えてもらったところ、私とのアポイント
を入れる一方、ドタキャンされているアポイ
ントが多いとのことでした。

つまり、優先順位が高い案件はすぐに処理す
る、低い案件はとばす、という判断がなされ
ているのです。

少し違う立場で考えると、アポイント依頼を
されたとき、ついつい日本の慣習で「そうで
すね~来週後半で候補日を出して調整ってこ
とで・・・」なんてこと言ってると、相手に
してみれば「俺のこと、優先順位低いんだな
~」と感じ取られ、関係づくりがうまくいか
ないおそれがあるということです。

このように、スピードが実現する理由のひと
つに、優先順位の判断があります。

言い換えれば取捨選択する力です。
そぎ落とす勇気も必要になりますよね。

これをするには、日ごろから自分の仕事にと
って、何が一番大事か、今何をすべきかとい
うことを考える習慣をつけておかないと、
簡単にはできません。

これが1つめです。

次に、「スピード」に絶対値はないというこ
とです。

何時間だったら速い、などという客観的な
基準はありません。

正確に表現すると「スピード感」なのでは
ないでしょうか。

相手にスピードを感じてもらうためには、
相手が期待する時間を上回ることが必要。

これが2つ目の行動です。

「期待する時間」というのは決められた期限
とは意味が異なります。

期限が木曜日で木曜日に出しても誰も喜びま
せん。当たり前です。

それが、水曜日だったらどうでしょう?
朝一だったら?、とか考えなければ、
満足度を高めるスピードにならないのです。

クライアントの満足度を高めるためには、
期待値を上回らなければいけません。

ついつい、企画や設計の内容に終始してしま
いますが、実はこのスピードに関してしっか
りと期待値を上回らないと、最終的に満足度
が高まらないことが多いと思います。

3つ目として、初動が大事ということです。
相手から課題をもらった際、よく考えてちゃ
んとしたものになってから1週間後に報告し
よう、これも間違いではありません。

ただ、課題をもらった際に、取り急ぎメール
で「了解しました!ちゃんと考えたいんで、
来週の●曜日に出します!」というレスポン
スがあるのとないのでは、相手の印象は全然
変わってきます。

「受け取りました」ってメッセージは、言い
換えると「あなたのこと大事に思ってます」
ってメッセージだと思います。要は相手の立
場にたって、ひと手間を惜しまないコミュニ
ケーションがクライアントの満足度を大きく
左右するということです。

ちなみに、期限が定められていないとき、
自分から明確に定めて宣言することが、後々
スピードを感じてもらうためには有効です。

言ったり聞いたりしないと相手の時間に対す
る期待値ってわからないですからね。

「スピード」は、中国での展開を踏まえての
ことでもありますが、UDSの最も大切な経営
理念であるクライアントフォーカスにおいて、
一番基本的な行動です。

そのために、

「常に自分の仕事の優先順位を判断する」
「相手の期待する時間を上回る」
「初動でひと手間を惜しまない」

自分に適したやり方を見つけて、「品質を
伴うスピード向上」を目指し、日々改善、
実践していきましょう。

(2011/01/17_マネジメントだより_001)