2020年度以降、不透明な時代に突入し、日本
の人口減少が進むことけは確かなので、
マーケットを海外に求め、国内ではインバウ
ンド対応を強化する、このような動きも急ぎ
進めていかなければなりません。

一方で、国内のホテル市場は京都や横浜を
はじめ供給ラッシュの影響で、確実に淘汰が
急速に進んでいます。

いま、全員でできることは新規に営業をして
いくことです。

今後、一人ひとりが経営者として、自立した
仕事をしていけるようになるためには、何
もまず、営業力がなければスタートがきれ
ません。

営業はある程度の型があるので、ベースを教
えることはできますが、実際には、行動を
繰り返して、自ら身体に叩き込んでいかない
となかなか成果をあげることは難しいです。

UDSで営業をしていて楽しいのは、そもそも
形に見える商品がないからと思います。

つまり、企画にしても設計にしても、相手の
気持ちにたって必要なもの、ことを想像し、
そのニーズを満たせる企画を立てて、或いは
設計を描いて提案していく、要するに企画そ
のものの要素が詰まっているからです。

自分の企画や設計がよければ、クライアント
からの発注、契約という形で目に見えて成果
を自ら体感することができます。

UDSの場合、政治的な関係性やゴルフや飲食
接待、昔からの付き合いなどといった理由で
受注することは稀で、あくまでもこれまでの
実績と、その案件に対するクリエイティビテ
ィー、そして担当者の人柄によって決定して
きます。

私自身、会社の違いや業種業態の違いはあれ
ど、一貫してこの形のない企画営業をずっと
やってきてますが、営業ほど、自分を成長さ
せてくれる仕事はないと思って、今も時間を
やりくりしながら営業に精を出しています。

経営的な観点から見ると、営業にはいくつも
種類があると思っています。

10年後、20年後を見据えた市場開拓、新規
事業開拓という観点での営業もあれば、利益
には直結しにくいが、会社のブランディング
や社会貢献として必要な営業もあります。

営業の成否を決めるのは、自分の時間の優先
順位を定めるセルフマネジメントです。

環境は刻一刻と変わりますので、昨日最優先
ったことは今日は最劣後になるかもしれま
せん。

したがって、目先の業務へ盲目的にならない
よう一歩引いて、自分の拠点や事業部を超え
た全社目線で、今の優先順位を考える習慣を
つけて頂けると良いかなと思います。

運営拠点の皆さんはシフトで現場に立つこと
が主要業務のため、自由になる時間は少ない
と思いますが、支配人や店長など、外交時間
のある人たちに対して、どれけ現場のリア
ルな接客情報を共有できるか、拠点を超えて
全社的に営業のヒントを見つけられるかが、
重要になってきます。

経営企画部をはじめ、間接的な業務について
いる方々は、年内、まず売上・利益に一番近
い業務を優先して残りの3ヶ月を組み立てて
下さい。

営業というと経験がない、或いは職種が違う
と思って抵抗感を持つ人や自信を持てない人
が多いのではないでしょうか。

基本的には企画や設計、運営を集約して伝え
ることと思います。

『プロジェクト・デザイン・パターン』に
置き換えて営業に必要なことで共通するのは

03:直に仕入れる
05:偶然の取り込み
06:自分なりの引き出し
07:仮組み把握
13:アイデアの重ね合わせ
16:相談の順番
19:なぜの掘り下げ
21:どうやるかの突き詰め

などは、私自身も営業の企画シーンでよく
意識しているパターンです。

一方で、営業案件でプレゼンしたりクライア
ントとの対話で活用できるのが
『おもてなしデザイン・パターン』では

02:相手の気持ち
04:語りたくなる声かけ
06:キャラを立てる
09:もうひと手間
12:好きから入る
14:裏側のストーリー
15:自分なりのおすすめ

新卒メンバーをはじめ、ま自らのルートで
営業案件を持ってくることが難しい人は、営
業にいく先輩への同行を最優先させ、先輩が
どのようにクライアントのニーズを引き出し
それをどのように企画、提案にまとめ上げ、
どのようにプレゼンし、見積書を作ってクロ
ージングするのか。

単に作業手としてお供している限りはいつま
でたっても営業センスは磨かれませんが、ま
さに先輩に「なりきって考える」を実践して
いけば自分なりの営業方法が見つかります。

最後に物をいうのは、営業を楽しめるか、
「面白がり力」です。


(2019/09/15_マネジメントだより_476)